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外壁塗装におけるコーキングの違いを徹底解説

外壁塗装のコーキング工事、なんとなく「必要そう」と思いながら、具体的な費用や施工内容で不安を感じていませんか?

 

「どこまで補修するのが正解?」「見積もりの金額は妥当?」「そもそも打ち直しと増し打ちの違いって何?」そんな悩みを抱える方は少なくありません。

 

コーキングは見た目以上に「防水性」「気密性」「耐久性」に直結する重要な工程です。外壁塗装と同時に適切な施工を行うことで、余計な費用や再工事のリスクを防ぎ、住まいの寿命を大きく伸ばすことが可能になります。

 

本記事では、外壁塗装工事の中でのコーキングの役割や種類などをわかりやすくまとめました。最後まで読めば、施工の全体像を把握し、後悔しない判断ができるようになるはずです。

 

外壁塗装なら有限会社朝日塗工

有限会社朝日塗工は、外壁塗装を専門とする会社です。お客様のニーズに合わせた最適な塗装プランをご提案し、高品質な仕上がりをご提供します。長年の経験と技術を活かし、耐久性と美観を兼ね備えた塗装を実現します。また、施工後のアフターサービスも充実しており、お客様の満足度を第一に考えています。外壁塗装をお考えの際は、ぜひ有限会社朝日塗工にご相談ください。信頼と実績のある私たちが、丁寧に対応いたします。

有限会社朝日塗工
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住所〒277-0884千葉県柏市みどり台2丁目21−59
電話04-7140-8285

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外壁塗装におけるコーキングとは?基礎から丁寧に解説

コーキング(シーリング)の役割と必要性

コーキングとは、建物の外壁材同士の継ぎ目やサッシまわり、配管まわりなど、隙間が生じる部分に用いられる弾力性のある素材であり、雨水や空気、ゴミなどの侵入を防ぐ重要な役割を果たします。外壁塗装において、コーキング(別名シーリング)は決して軽視してはならない工程です。見た目ではわかりづらい部分ですが、放置すると建物内部の構造材に深刻なダメージを与える恐れがあります。

 

一般的に、外壁に用いられるサイディングボードやALCパネルなどは、熱や湿気による伸縮を繰り返すため、目地部分にコーキングを充填しておかないとひび割れや隙間が生じてしまいます。そこから雨水が侵入すれば、下地の木材が腐食し、カビやシロアリ被害、さらには雨漏りの原因にもなります。住宅の寿命を大きく左右するため、コーキングは単なる「埋める」作業ではなく、建物の寿命を守る「保護処理」として認識すべきです。

 

また、コーキング材には「変成シリコン系」「ウレタン系」「アクリル系」などの種類があり、それぞれに特性や耐用年数が異なります。たとえば、変成シリコン系は外壁塗装との相性が良く、上から塗装ができるため、住宅外装に多く用いられます。一方で、一般的なシリコン系は塗料が密着しにくく、塗装前の下処理を誤ると剥離トラブルのリスクが生じます。

 

主なコーキング材と特性をまとめると下記の通りです。

 

材料の種類 特徴 対応年数の目安 塗装可否
変成シリコン系 密着力が強く、塗装との相性が良い 約10〜15年
ウレタン系 柔軟性に優れ、動きの大きい目地に対応 約7〜10年
シリコン系 耐水性・耐候性は高いが塗装不可 約15年 不可
アクリル系 安価だが耐久性が低く、屋内向け 約3〜5年

 

建物を長持ちさせるために、コーキングの正しい知識と施工の選択は不可欠です。表面の塗装だけでなく、目に見えない部分にこそ本当の価値があります。

 

なぜ外壁塗装と同時に行うのか?建物保護の視点から解説

外壁塗装とコーキング工事を同時に行う理由は、単に作業効率の問題ではありません。もっとも大きな理由は、塗膜とコーキング材の「密着性」と「防水性」の一体化によって、建物の保護性能が最大限に引き出されるためです。別々に行った場合、塗膜が割れたり、コーキングが剥がれたりといった施工不良や経年劣化のリスクが高まります。

 

コーキング工事の前後で塗装作業のタイミングを誤ると、以下のような問題が発生しやすくなります。

 

  • コーキングの上に塗装すると、乾燥時間不足でひび割れが起きやすい
  • 塗装の上からコーキングを打つと、密着不良や防水性能の低下が起こる
  • 塗装との相性が悪いコーキング材を使用すると、塗膜が弾かれてしまう

 

施工現場では、必ず「打ち替え」または「増し打ち」後にしっかりと乾燥時間を確保し、その後に適切な塗装工程を実施する流れが原則です。とくに変成シリコン系コーキング材は塗料との密着性に優れており、外壁塗装との併用で相乗効果を発揮します。

 

下記に、同時施工と別施工の比較を示します。

 

項目 同時施工 別施工
防水性・密着性 一体化により高い 接合部で剥離・ひび割れリスクあり
作業工程の効率性 足場の設置が1回で済む 足場の再設置が必要
トータルコスト 一括で見積もりが出せて低コスト 二重見積もりで高コストになりやすい
工期 約10〜14日で完了 工期が2回に分かれ、長期化する
メンテナンスの連携 業者が一括で対応可能 それぞれ別の業者が必要な場合あり

 

また、外壁塗装と同時に行うことで「保証制度」も一本化できる点が見逃せません。多くの優良施工業者では、塗装とコーキングを含めた保証プランを提示しており、保証対象の範囲も明確になります。別施工の場合、それぞれの業者の保証が分かれ、どちらの責任か曖昧になるケースも少なくありません。

 

外壁塗装でのコーキング「打ち替え」と「増し打ち」の違い

増し打ちとは?メリットとデメリット

増し打ちは、外壁塗装時に既存のコーキング材(シーリング材)を完全には撤去せず、その上から新しいコーキング材を重ねて充填する工法です。作業工程が比較的簡略であるため、コスト面では打ち替えに比べて安価に抑えられるという特徴があります。ただし、見えない部分に劣化や剥離が進行していた場合、根本的な補修にならず、耐久性や防水性能に課題が残ることもあるため、注意が必要です。

 

作業内容の特徴は以下の通りです。

 

項目 増し打ち 打ち替え
既存シーリング 撤去せず残したまま 完全に除去
コスト 比較的安価 高め(手間と材料費が増加)
耐久性 既存材に依存しやすく短命になりやすい 新設材のみで長寿命化が可能
適したケース 劣化が軽度な場合 劣化が進行している、再発を防ぎたい
作業時間 短め 長め(丁寧な除去・充填が必要)

 

外壁塗装におけるコーキングは、見た目だけでなく住宅の構造保護や内部への雨水侵入を防ぐ防水性能の維持に直結しています。特にALCボードや窯業系サイディングのように継ぎ目が多く、水の侵入リスクが高い外壁材では、劣化部分の見極めが甘いまま増し打ちを選択するのは避けましょう。

 

打ち替えの施工方法と耐用年数

打ち替えとは、既存のコーキング材をすべて撤去したうえで新しいシーリング材を打設する施工方法です。基本的に目地の奥まで劣化部分を除去するため、シーリング本来の性能を最大限に発揮させることができ、特に外壁塗装時の長期的な防水性や気密性を重視する場合に適しています。

 

施工工程は以下の通りです。

 

  1. カッターで既存のコーキングを丁寧に切り取る
  2. 目地内部の清掃・乾燥処理を実施
  3. プライマー(接着促進剤)を均一に塗布
  4. 新しいコーキング材を専用ガンで打設
  5. ヘラで均しながら空気を抜き密着させる
  6. 一定時間硬化を待ち、塗装工程に移行

 

作業は丁寧さと正確性が求められ、特にモルタルやALC外壁では、コーキング材の種類や接着の相性にも細心の注意を払う必要があります。

 

また、打ち替えに使用されるコーキング材も重要で、以下のような違いがあります。

 

材料の種類 特徴 推奨用途
変成シリコン系 塗料との相性がよく塗装後の密着性が高い 外壁塗装と併用する一般住宅
ポリウレタン系 弾力性に優れ、モルタルとの相性が良好 ひび割れの多いモルタル壁など
シリコン系 耐水性が高いが塗料が乗りにくい 塗装しないサッシまわりなど

 

打ち替えの耐用年数は使用する材料や施工環境にもよりますが、変成シリコンや高耐久型を使用した場合、15年〜20年の耐久性を持つこともあります。なお、打ち替えた直後に水や湿気が入り込むと硬化不良を起こす可能性があるため、施工時の天候条件も成功の鍵となります。

 

また、コーキングの硬化時間は季節や気温によっても左右され、冬場は24時間以上、夏場は半日程度で表面が乾燥することが多いですが、完全硬化には2〜7日を要することもあります。この間に塗装を急ぐと、塗膜がひび割れる原因となるため注意が必要です。

 

どちらが向いている?判断の目安とチェック方法

打ち替えか増し打ちかを選ぶ際、見た目や価格だけで判断するのは危険です。最も重要なのは、現在の外壁コーキングの劣化具合や外壁材との相性、建物の築年数、環境条件、そして使用していた既存のシーリング材の種類に応じた総合的な判断です。

 

判断材料となるポイントは以下の通りです。

 

チェック項目 増し打ちが適する例 打ち替えが適する例
築年数 5〜8年未満 10年以上
既存コーキングの状態 柔らかさが残っていて剥がれていない 劣化して硬化・ひび割れが多発
雨漏りや内部劣化の有無 無し 有りまたはその兆候がある
施工目的 一時的な補修 長期的な保護・性能維持
外壁材との相性 窯業系サイディング(軽度劣化) ALC・モルタル・総タイルなど

 

また、専門業者による以下のような判断方法も非常に有効です。

 

  • 目視確認によるひび割れ・剥がれの確認
  • 針や打診棒を用いた硬度チェック
  • 高所カメラによる目地部分の撮影分析
  • 過去の補修履歴や使用材料の確認

 

これらの判断材料から、最適な施工法を選定することが求められます。安価だからといって一律で増し打ちを選択することは、将来的な雨漏りや外壁材の剥離、内部腐食など、重大なトラブルを招くリスクを高めます。

 

特に、外壁塗装と同時に行うことで最大限の防水効果を発揮するコーキング処理は、住宅の寿命やメンテナンスコストに直結する重要な工程です。

 

適切な施工法を選ぶためには、必ず専門業者に診断を依頼し、詳細な見積もりと併せてアドバイスを受けることをおすすめします。信頼できる業者であれば、既存の劣化状態に応じて、どの工法が最も効果的かを明確に提示してくれるはずです。

 

コーキングの劣化サインと放置リスク

ひび割れ・剥がれ・肉やせなど症状別に写真で解説

外壁塗装においてコーキング(シーリング)の劣化は建物の寿命や快適性を左右する重要なポイントです。コーキングは外壁材の継ぎ目(目地)を埋め、雨水や空気の侵入を防ぐための防水材であり、紫外線や温度変化によって日々劣化します。劣化症状にはいくつかのパターンがあり、症状ごとに緊急度や補修方法が異なります。以下に代表的な症状を整理したものを紹介します。

 

コーキングの劣化症状と対処レベルをまとめました。

 

症状 見た目の特徴 放置リスク 対応目安
ひび割れ 表面に細かな線状の割れが走る 雨水が徐々に侵入 軽度なら部分補修
剥がれ 外壁材からコーキング材が離れて隙間ができる 外壁材や構造材の浸水 打ち替えが必要
肉やせ 厚みが減り凹んで見える 防水機能の低下 打ち替え推奨
破断 コーキングが完全に裂けて断裂している 雨漏りリスクが高い 至急打ち替え対応
黒ずみ・カビ 表面に黒い斑点やカビが発生 美観の悪化・素材劣化 清掃+打ち替え

 

ひび割れは一見軽度に見えますが、微細な隙間からの雨水侵入により、長期間放置すれば内部構造に深刻なダメージを与える可能性があります。ひびの幅が0.2mmを超える場合、早期の補修が望まれます。また、剥がれや肉やせは表面だけでなく目地内部の接着不良や可塑剤の抜けが原因である場合が多く、単なる塗装では対応できません。

 

写真を用いたチェック方法も効果的です。光の角度を変えて観察すると、微細なひびや剥離が見つけやすくなります。また、指で押してみて弾力が感じられない、またはポロポロと崩れるようなら完全に劣化が進行している証拠です。

 

自己チェックも重要ですが、専門家の点検では赤外線カメラや打診棒などで表面下の状況まで把握できます。施工実績が豊富な外壁塗装業者では、無料診断サービスを行っているところも多く存在します。一部エリアでは即日訪問診断も実施しているケースもあるため、早めの相談がおすすめです。

 

放置すると起こる問題とは?雨漏り・断熱性能低下など

コーキングの劣化を放置すると、さまざまな建物被害や暮らしの質に関わるリスクが連鎖的に発生します。以下に代表的なリスクとそのメカニズムを一覧にまとめます。

 

リスク項目 内容・影響
雨漏りの発生 隙間からの雨水浸入が構造材に直接ダメージ
断熱性能の低下 外気が侵入することで断熱材の性能が著しく低下
カビ・結露の増加 湿気が壁内部にこもり健康被害や美観悪化につながる
塗装の早期剥離 下地が脆弱なため塗料が密着せず剥がれやすくなる
修繕費用の増大 補修範囲が広がることで足場再設置などコストが倍増
シロアリの侵入 湿気を好むシロアリが木材に入り込み被害が拡大する

 

特に日本のように四季があり、梅雨や台風の影響を受ける地域では、雨水の侵入による影響が甚大です。外壁のコーキングが剥がれている状態で台風が直撃した場合、壁面内部への雨水流入が一晩で数リットルにもなるケースがあります。この水分は断熱材を通じて室内に結露やカビを発生させ、結果的にリフォームや住み替えが必要になることも。

 

また、冬場の冷気が隙間から侵入すると、暖房効率の低下だけでなく電気代の増加にも直結します。東京都などの都市部では高断熱住宅が注目されていますが、コーキングが劣化している状態ではその性能を十分に発揮できません。

 

構造材の腐食は、耐震性の低下にもつながります。木造住宅で土台や柱に水が染み込めば、強度が著しく損なわれ、大地震時に倒壊のリスクも高まります。このように、たかがシーリングと思っていても、その役割は建物全体の安全性や居住性に直結するのです。

 

見た目の問題も見逃せません。劣化したシーリングは黒ずんだりカビが目立ったりして、せっかくの外壁塗装の美観を損ないます。色が変わる、艶が失われるといった細かな変化も、劣化サインとして見逃さないようにしましょう。

 

劣化したまま塗装するとどうなる?

コーキングが劣化した状態で外壁塗装を行うと、完成直後の見た目はきれいに見えても、数年以内に様々な不具合が発生する可能性があります。これは塗装とシーリングが密接に関係しているためです。以下に具体的な問題点とその原因を整理します。

 

問題の内容 原因
塗膜の早期剥離 下地が脆弱で塗料が密着しない
表面のひび割れ・浮き コーキングの動きに塗膜が追従できず割れてしまう
色むら・滲み 可塑剤が表面ににじみ出て塗膜に変色を引き起こす
施工不良による保証外 下地補修が不十分と判断され、業者保証が受けられない
再工事による追加費用 不具合発生後に再塗装・再補修が必要となる

 

とくに「ブリード現象」と呼ばれる、コーキング材中の可塑剤が塗膜ににじみ出る現象は、外壁塗装の美観を大きく損ねる原因となります。シリコン系コーキングではこの現象が発生しやすいため、塗装前には変成シリコンなど塗装適正の高い材料へ打ち替える必要があります。

 

また、下地としての機能が劣化していると、いくら高性能な塗料を使用しても性能を発揮できません。実際、塗料メーカーのカタログには「適切な下地処理が行われていない場合は期待耐用年数を保証しない」と明記されていることが多く、専門業者にとっても施工品質の根幹をなす部分です。

 

塗装前に行う下地処理には、以下の工程があります。

 

  • 既存コーキングの撤去(劣化が重度の場合)
  • 接着性向上のためのプライマー塗布
  • 新規コーキング材の充填と乾燥時間の確保
  • 高圧洗浄による汚れ除去と密着性確保

 

これらを飛ばしたまま塗装を進めると、外見上は綺麗でもすぐに再施工が必要になり、結果的に費用も倍増します。塗装の順番としては、「コーキング打ち替え→乾燥→外壁塗装」が正しい流れです。

 

つまり、コーキングの状態を無視して塗装してしまうことは、建物にとっても費用面でもデメリットしかありません。適切な診断と工程の実施が、建物の価値を守るために不可欠なのです。

 

施工工程と注意点!シーリングの乾燥時間や養生の重要性

塗装とコーキングの順番はどっちが先?

外壁塗装を考えたとき、「コーキング(シーリング)っていつやるの?」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。実はこの順番、とても重要なポイントです。基本的な流れは、「コーキングを先に施工して乾燥させてから塗装を行う」というのがセオリーです。この順番を守ることで、塗料がしっかり密着し、建物を長く守ってくれます。

 

しかし、現場によっては順序が前後することもあります。たとえば、既存のシーリングを活かす「増し打ち」の場合は、塗装後に施工されることも。ただしこれは特殊なケースで、多くの住宅では「打ち替え」が主流。つまり、古いコーキングを完全に取り除いて新しく充填し、乾燥させた後に塗装を行います。

 

この順番を守らないと、どんなリスクがあるのか以下にまとめてみました。

 

トラブル例 原因
コーキングの剥がれ 塗装の密着が不十分なまま硬化したため
塗膜のひび割れ 硬化前の柔らかいシーリングに塗装してしまった
雨水の侵入 隙間が残ったまま塗装をしてしまった

 

このような事態を防ぐためにも、順番をしっかり守ってもらえる業者かどうかは、事前の見積もり時に確認しておくことが大切です。

 

チェックすべきポイントとしては以下のとおりです。

 

  • コーキング材の種類(塗装に適しているか)
  • 養生・乾燥に必要な日数
  • 増し打ちか打ち替えかの判断基準

 

シーリングは建物の寿命を大きく左右します。だからこそ、施工の「順番」ひとつにも妥協しないことが大切なのです。

 

変成シリコンとウレタンの違いと塗装との相性

外壁の目地やサッシ周りなど、建物の隙間を守っているのがシーリング材です。なかでもよく使われるのが「変成シリコン系」と「ウレタン系」。一見どちらも似ているようですが、塗装との相性や性能に違いがあります。

 

特に塗装を考えるうえで注目したいのが「変成シリコン系」の優位性。塗料との密着性が良く、ブリード(シーリング材の成分が塗膜ににじむ現象)も起きにくいため、仕上がりの美しさが保ちやすいという特徴があります。

 

一方、ウレタン系は柔軟性に優れている反面、可塑剤が多いため、上から塗装すると変色したり密着しにくくなることがあります。

 

比較項目 変成シリコン系 ウレタン系
塗装との相性 非常に良い(ほとんどの塗料と対応) 要注意(ブリードや剥離のリスクあり)
耐久性 高い(15年以上) 標準(10年程度)
ブリードの可能性 少ない 多め
使用されるケース 外壁全般、サッシ周辺など 屋根、構造部など動きが大きい部位向け

 

塗装とコーキングを一緒に依頼する際は、使用される材料がどちらなのか、業者に確認しておくと安心です。

 

また、最近ではオート化学工業の「オートンイクシード」など、耐久性が非常に高くブリードしにくいシーリング材も増えています。費用は多少上がりますが、長期的に見ればメンテナンス頻度が下がり、トータルコストを抑えることができます。

 

信頼できる業者であれば、建物の状態や塗料の種類に合わせて最適なシーリング材を提案してくれるはずです。

 

コーキングの乾燥時間・硬化時間と季節の影響

「そもそも、どのくらい乾かせばいいの?」と疑問に思う方も多いでしょう。シーリング材の乾燥時間(表面が固まるまで)や硬化時間(内部まで完全に固まるまで)は、気温や湿度によって大きく変わります。

 

たとえば夏場であれば2〜3日もあれば十分乾きますが、冬や梅雨の時期になると4日〜1週間ほどかかるケースもあります。

 

季節 表面乾燥の目安 完全硬化の目安 注意点
夏(30℃前後) 約2時間 約1〜2日 乾燥が早く作業効率は良いが、早すぎる施工に注意
春秋(20℃前後) 約3時間 約2〜3日 最も施工に適した時期
冬(10℃以下) 約6時間以上 約4〜7日 硬化が遅く、養生期間を長く取る必要あり

 

特に注意したいのが冬季と梅雨です。温度が低いと化学反応が進まず、見た目は乾いていても中はグズグズということも。また、雨に濡れるとせっかくの成形が崩れてしまい、やり直しになるリスクもあります。

 

こうしたリスクを防ぐには、

 

  • 天気予報をチェックして連続して晴れる日を狙う
  • 速乾タイプのシーリング材を使う(例:シャーピー、オートンイクシード)
  • 冬は養生期間を通常の1.5倍〜2倍に設定する

 

といった工夫が必要です。

 

見積もりのときに「この時期の乾燥時間はどれくらい?」と聞くだけでも、業者の経験値や誠実さが見えてきます。

 

建物を長持ちさせるためには、ただ施工するだけでなく、季節に応じた正しい管理がされているかが重要なのです。

 

素材別コーキング材の種類とおすすめ製品

シリコン・変成シリコン・ウレタンの違いを徹底比較

外壁リフォームや塗装工事を検討する際、多くの方が見落としがちなのが「コーキング材の選定」です。目地や隙間の充填に使用されるコーキングは、建物の防水性や耐久性に直結する非常に重要な工程です。中でも、使用されるコーキング材の「種類の違い」を理解しておくことで、施工後のトラブルや無駄なメンテナンス費用を避けることができます。

 

現在主流となっているコーキング材は大きく分けて「シリコン系」「変成シリコン系」「ウレタン系」の3種類。以下に、用途や特性、塗装可否、耐久年数などを比較できるように整理しました。

 

特性項目 シリコン系 変成シリコン系 ウレタン系
塗装の可否 不可 可能(塗装密着良好) 可能(処理次第)
耐久性の目安 約10~20年 約10~15年 約5~10年
柔軟性 高い 高い 中程度
主な用途 サッシ周り、キッチン 外壁、サイディング目地 外壁モルタルなど
紫外線への耐性 非常に強い 高い やや弱い
密着性 金属・ガラスなど 多用途 木部・モルタル向け
ブリードの発生 起きやすい 低リスク(製品次第) 発生の可能性あり

 

シリコン系は「浴室やサッシまわり」などの水まわりで高い防水性と柔軟性を発揮しますが、塗装との相性は悪く、外壁には不向きです。変成シリコン系は外壁塗装と相性が良く、密着性にも優れるため、住宅の外装に最もよく使用されているタイプです。ウレタン系は施工直後は扱いやすい一方で、紫外線や水分に弱いため、適切な下処理や塗装による保護が不可欠です。

 

では、どのように選べば失敗しないのでしょうか。以下のポイントを押さえることで、施工後の後悔を減らすことができます。

 

  • 塗装を予定しているなら変成シリコン系を選ぶ
  • 水まわりはシリコン系一択(ただし外壁には使わない)
  • モルタルや木部には密着性に優れるウレタン系も検討
  • 外壁の美観や長持ちを重視するなら「ブリード防止処理済み製品」が安心
  • 耐用年数を考慮し、10年以上メンテナンスしたくない場合は高耐久製品を選択

 

たとえば「外壁塗装を依頼したが、数年で目地にひび割れが起きた」といったトラブルの多くは、適さないコーキング材の選定や施工不良が原因です。特にシリコン系を塗装の上から使用してしまうと、塗膜が密着せず「はがれ」「ひび割れ」の原因になります。

 

そのため、使用場所・塗装の有無・耐久性をすべて考慮し、「何を選ぶか」ではなく「どこに何を使うか」で考えることが、失敗しない外壁リフォームの第一歩となります。

 

長寿命なコーキング材の選び方

住宅の外装は、風雨や紫外線に常にさらされています。そのため、コーキング材の耐久性は非常に重要なポイントです。特に外壁の目地に使われるシーリング材は、劣化するとひび割れや剥がれが起き、雨漏りの原因になりやすくなります。

 

従来のコーキング材では、約5年から10年で打ち替えが必要とされていました。しかし、近年では長寿命型の高耐久製品が普及し、適切に施工すれば15年以上性能を維持できるケースも増えています。

 

長寿命タイプの特徴は次の3つが挙げられます。

 

  • 柔軟性と弾力性を長期間保ちやすい
  • ブリード現象が起きにくく、外壁の美観を保てる
  • 紫外線や温度変化に強く、塗膜下での劣化を防止

 

特に、プライマーとの相性が良く、塗装との密着力が高いタイプは、塗装後の耐久性向上にも寄与します。また、可塑剤を含まない処方の製品は、経年劣化でやせる現象(体積が減って痩せ細ること)が起きにくく、施工後のボリュームを長く維持できます。

 

長寿命コーキングを選ぶと得られるメリットは下記の通りです。

 

  • メンテナンスの頻度が減り、ランニングコストが抑えられる
  • 足場を組む回数が減るため、トータルでの費用負担を軽減
  • 塗装との密着性が高いため、外壁全体の寿命を延ばす
  • 雨水や外気の侵入を長期間防ぎ、建物の構造を守れる

 

ただし、注意点として、高耐久タイプのコーキング材は「施工時の条件管理」が非常に重要です。下地の洗浄が不十分だったり、プライマーを省略すると、本来の性能を発揮しません。また、気温や湿度によって硬化時間が変動するため、天候の影響を受けやすい施工タイミングには慎重な判断が求められます。

 

選ぶ際のチェックリストを纏めました。

 

  • 耐用年数が10年以上あるか
  • 使用場所(外壁、屋根、開口部)に適しているか
  • 塗装との相性(密着性)に優れているか
  • 施工業者が素材の性能を理解しているか
  • 保証制度やメンテナンス体制があるか

 

長寿命タイプは初期費用が若干高めになる場合もありますが、再施工までの期間を長くできるため、結果的にコストパフォーマンスに優れています。外壁塗装とセットで施工する際には、積極的に検討する価値がある選択肢といえるでしょう。

 

特に「足場を複数回組むのは避けたい」「次の補修は10年以上先にしたい」と考えている方には、最適な素材選びになります。

 

まとめ

外壁塗装において、コーキング工事は見逃せない重要な要素です。外壁の目地やサッシ廻りの隙間を埋めることで、雨水や空気の侵入を防ぎ、住まいの防水性や断熱性を維持する役割を果たしています。しかし、コーキング材には寿命があり、放置するとひび割れや剥がれが発生し、建物内部へのダメージや修繕費用の増加につながるおそれがあります。

 

コーキングの打ち替えや増し打ちには適切なタイミングがあり、目安としては10年程度が一般的です。また、使用するコーキング材の種類によっても耐用年数や塗装との相性が異なるため、建物の状態や目的に合った材料を選ぶことが必要です。塗装の順序、乾燥時間、気温や湿度の影響なども計画的に管理しなければ、本来の効果を発揮できない場合もあります。

 

さらに、施工業者を選ぶ際には、無料診断や丁寧な現地調査を行うかどうか、見積もりの内訳が明確か、保証内容が提示されているかなど、チェックすべきポイントが多数あります。「コーキングだけお願いしたい」といった要望に応じてくれる柔軟な業者かどうかも判断材料の一つです。

 

住まいの寿命を延ばし、将来的な修繕コストを抑えるためにも、コーキング工事の重要性を理解し、信頼できる施工を選ぶことが何より大切です。今後のリフォームや塗り替え計画の一助となれば幸いです。

 

外壁塗装なら有限会社朝日塗工

有限会社朝日塗工は、外壁塗装を専門とする会社です。お客様のニーズに合わせた最適な塗装プランをご提案し、高品質な仕上がりをご提供します。長年の経験と技術を活かし、耐久性と美観を兼ね備えた塗装を実現します。また、施工後のアフターサービスも充実しており、お客様の満足度を第一に考えています。外壁塗装をお考えの際は、ぜひ有限会社朝日塗工にご相談ください。信頼と実績のある私たちが、丁寧に対応いたします。

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よくある質問

Q. コーキングの打ち替えと増し打ちでは、どちらが外壁塗装に適していますか?
A. 結論として、外壁塗装と同時に長期耐久性を重視するなら打ち替えが適しています。既存の劣化したシーリング材をすべて撤去し、新たに打ち直すことで15年以上の耐用年数が期待できます。一方で増し打ちは、古いコーキングの上から追加で充填する方法で、費用は抑えられますが5年から7年程度の寿命が多く、施工対象が限られるため、建物の状態により最適な工法を選ぶべきです。

 

Q. コーキングの劣化を放置すると、どのようなリスクがありますか?
A. 劣化したコーキングを放置すると、雨水が外壁の隙間から侵入し、断熱材の効果が落ちたり内部の木材が腐食したりするなど、建物の寿命を大きく縮める原因になります。特にひび割れや肉やせ、剥がれといった症状が進行している場合は、早急な補修が必要です。また、劣化した状態のまま塗装すると、塗料が密着せず数年以内に塗膜が剥がれるリスクもあるため、塗装前のコーキングチェックは必須です。

 

Q. 外壁塗装とコーキングの施工順や乾燥時間にはどんな注意点がありますか?
A. 一般的な施工順序は、先にコーキング工事を行い、完全乾燥後に外壁塗装を行う流れが推奨されます。変成シリコンやウレタンなど、塗装に適したシーリング材を使用することで密着性が高まり、塗膜と同時に長寿命化が可能になります。ただし、乾燥時間には注意が必要で、気温や湿度により24時間から72時間程度かかることもあります。特に冬や梅雨は乾燥が遅れるため、計画的な施工スケジュールを立てることが求められます。

 

会社概要

会社名・・・有限会社朝日塗工

所在地・・・〒277-0884 千葉県柏市みどり台2丁目21−59

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