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外壁塗装金額の相場は?

2022/12/27

一般的な30坪の戸建て住宅の場合、外壁塗装の費用相場は約80万円前後と言われております。

しかし、近年の原材料高騰の影響で塗料メーカー各社が、塗料の価格を10%前後値上げをしていることにより、外壁塗装会社も費用を上げる可能性があります。

外壁塗装の費用相場は約80万円前後とお伝えしましたが、家の大きさや塗料の種類などが変わると、もちろん価格は変わってきます。

そして、相場より安い方が良いと感じてしまうと思いますが、値段が高すぎる場合と安すぎる場合、どちらであっても悪質業者の可能性があるため、注意が必要です。

外壁塗装の工事前に費用相場を把握するという事は、失敗を防ぎ、業者に騙されないすべを身に付けるという事になります。

今回の記事では屋根塗装も合わせた、坪数の費用相場だけでなく、安く抑えるコツ、悪徳業者に騙されない知識など、様々な身になる内容をお伝えして行きます。

 

 

 

外壁塗装の費用相場はどれくらいかかるのか    

 

まずは、坪数ごとの費用相場を見ていきましょう。

 

【外壁塗装】

坪数(延坪)      塗装面積        費用相場

10坪      40㎡        約20~40万円

20坪      79㎡        約40~70万円

30坪      119㎡       約60~100万円

40坪      158㎡       約80~130万円

50坪      198㎡       約100~160万円

60坪      238㎡       約120~200万円

70坪      277㎡       約140~230万円

100坪     396㎡       約200~320万円

 

上記の費用相場は、2階戸建て住宅の外壁塗装相場費用になります。

戸建ての住宅で一般的な坪数平均は30坪と言われておりますので、冒頭で説明した通り、費用相場は約80万前後とみておいた方がいいでしょう。

 

上記では外壁塗装単体の価格相場を記載しましたが、基本的に外壁塗装を依頼する際には屋根塗装も同時に依頼する事が多いです。

なぜならば、同時に実施してしまった方が、足場の設置代や材料の運搬代(業者の交通費等)が1度で済み、その分の費用が節約できるからです。

別の項目で詳細をお伝えしますが、足場の設置代だけでも、30坪の場合12万円程平均でかかってくるので、同時にやってしまった方が良いと思うのも当然です。

屋根塗装も合わせた費用相場も記載致します。

 

【外壁塗装+屋根塗装】

 

坪数    塗装面積        費用相場

20坪   79㎡        70万~110万円

30坪   119㎡      80万~120万円

40坪   158㎡        100万~140万円

50坪   198㎡        120万~180万円

60坪   238㎡        150万~200万円

 

外壁塗装と屋根塗装を合わせた費用相場は、80〜140万円前後となっております。だいたい30坪前後の建物が多いからでしょう。

屋根の大きさ・形状、坪数によっても変動してきますが、外壁塗装の費用に20万円~30万円前後がプラスになると考えておいて良いでしょう。

 

外壁塗装費用内訳の相場解説!   

 

業者から見積りを頂いた際に、合計金額だけで判断するのではなく、内訳まで知っておいたほうが材料に悪いものが使われて、工事代や人件費を多くとられていた等の問題を回避できます。

主に、外壁塗装費用の内訳は、「材料・塗料代」「工事代(人件費)」「足場代」「その他工事費・運営費」の4つに分けられます。

費用の割合としては

材料・塗料代      15%~20

足場代               15%~20

人件費(工事代含む)      20%~30

運営費・諸経費         20%~30

となっておりますが、この%よりも大きくずれている場合には、すべてが悪質な業者というわけではなく特別な材料や、特別なアフターフォローがあったりもします。

ずれる理由を内訳の費用にそって紹介していきます。

 

材料・塗料代

 

含まれる内容は塗料、ビニール養生、飛散防止ネット、下地調整材、ローラー刷毛等道具類、シーリング充填材など、塗装をするために使用するものすべての費用がこちらに含まれます。

この費用で割合が変わる原因は塗料代です。

塗料には沢山の種類があり、選ぶ塗料によって価格が大きく変わってきます。

 

【塗料代】

塗料        耐久年数    相場(1缶あたり)

アクリル      約3年~5年   5,000円~15,000

ウレタン      約5年~7年   5,000円~20,000

シリコン      約7年~10年   15,000円~40,000

フッ素       約15年~    40,000円~100,000

(変性)無機    約15年~    50,000円~120,000

 

各塗料製品によって価格は異なります。

 

このように塗料によって費用は大きく変わってきますので、高い塗料を使うと上記の割合よりも材料・塗料代が大きくなってしまう事もあります。

金額の差はそのまま性能の差に表れることが多いので、費用を抑えたいからと言って安い塗料で済ませてしまうと、結果的に外壁塗装のサイクルが早まり大きい費用を支払っていたことになりかねないので、そちらも注意が必要です。

 

足場代

 

足場代は、高い場所の塗装に必ず必要であり、職人が安全に作業する為に必ず必要な物で、足場の材料を運ぶ運搬費と、足場を組む施工費を合わせたものになります。

この組み立て作業には国家資格が必要になります。

足場費用には業者によって、塗料が飛び散らないようにするためのメッシュシート(養生)の費用が加わっていることが多いので、「材料・塗料代」に含まれているのか、それとも足場の費用に含まれているのかで%の費用割合が変わってきますので、しっかりと確認しましょう。

足場の費用相場は700800/㎡、メッシュシート(養生)の費用相場は100180/㎡が相場です。

 

【足場代】

坪数    塗装面積        足場費用相場     メッシュシート相場

20坪   79㎡        5.5万~6.3万円       0.8万~1.4万円

30坪   119㎡      8.3万~9.5万円       1.2万~2.1万円

40坪   158㎡         11.0万~12.6万円     1.6万~2.8万円

50坪   198㎡         13.8万~15.8万円     2.0万~3.5万円

60坪   238㎡         16.6万~19.0万円     2.4万~4.3万円

 

延べ坪数が30坪の場合、足場代が69,300円〜79,200円、メッシュシート代9,900円〜17,820円だと覚えておきましょう。

 

この足場代は、最近業者が料金を安く見せる為に無料などと表示しているところもございますが、今回ご紹介したように、実際には外壁塗装費用の約20%をしめ、組み立てに国家資格が必要な足場代を無料にするのは不可能なので、先にご説明した塗料代にその分上乗せをしたり、この後ご説明する人件費や運営費が高額になっていたりするので注意が必要です。

 

人件費(工事代含む)

 

人件費に関しては値段の上下が激しく、高いからと言って悪質とは限らない所にも注意が必要です。他の業種でも同じですが、ベテランの職人さんと経験の浅い職人さんでは、費用が異なってきます。

しかし、上下すると言っても下記金額の範囲内が妥当な相場になりますのでこちらを参考にして頂ければと思います。

 

工事項目       相場価格

施工費         1,000円~2,000 /

飛散防止ネット    100200円/㎡

高圧洗浄        100300円/㎡

養生           250400円/㎡

シーリング打ち替え  9001,500円/m

シーリング打ち増し  5001,000円/m

下地補修        1,7002,500円/㎡

現場管理費       30,000円~50,000

廃材処理費等     10,000円~30,000

 

運営費・諸経費

この項目は、塗装工事でかかるその他雑費関連で「運搬費」や「交通費」「駐車代」など様々な物が含まれます。

その他に大切な物で、補償などのアフターフォローもここに含まれております。

業者によっては、材料費や人件費に含まれている場合もありますので、この金額は少なくても利益を全然取っていないわけではないので、他もしっかり確認しましょう。

運営費・諸経費は安ければ安いほうが良いと感じますが、極端に安い場合は保証が全くなかったり、アフターフォローがなかったりする業者もございますので注意が必要で

す。

大手のハウスメーカーや、大手のリフォーム業者はこの項目が高額になっていることが多いのでそちらも注意が必要です。

 

 

相場よりも費用が高くなってしまう原因

 

上記でご紹介させて頂いた金額は、一般的な平均金額を記載させて頂いております。

地域やお客様の住まいの立地、条件などによっては金額が変わってくる事も、あります。

今回ご紹介した相場よりも、費用が高額となってしまうケースをこの項目ではご紹介致します。

 

狭小地、傾斜地、旗竿地などの立地が特殊な場合

 

狭小地の住宅では隣地境界ギリギリに建物が立っている事が多く、足場の設置や塗装作業の時間がかかってしまう場合があります。

また傾斜地などの高低差がある立地では、通常よりも多くの足場を設置したり、昇降機を設置したりなどで費用がかさんでしまうことがあります。

旗竿地では、作業車が建物近くまで寄せられないため、搬出入費を別途請求されることもあります。

その他にも、一般的な戸建てに比べて特殊な場合は費用が増加傾向にありますので、頭に入れておきましょう。

 

建物の状態が悪く、劣化が進んでいる場合

 

コケや藻の大量発生や大きな亀裂、雨漏りなどがある場合は、使用する塗料や塗りの回数などが異なるため、状態によっては見積金額が高くなることがあります。

特に雨漏りは、室内からみると多少の雨漏りでも屋根や壁面は思った以上に劣化してしまっている事も多く、想定以上に金額がかさむ場合があります。

他にも、周囲が家で囲まれていて日当たりが悪い場合はコケやカビが生えやすく、逆に道路に面して一日中日当たりのいい場合は砂埃や直射日光の影響を受けて、外壁が剥がれ落ちたり激しく劣化したりもするので、相場と離れる場合の原因になりやすい要因です。

 

修繕も絡んできて費用が高くなってしまいますが、結果的にお住まいの寿命を延ばすことにつながるので、費用を抑えようとするのではなく、スタッフの説明をしっかりと理解した上で、できる限り実施をした方が良いです。

 

塗装に念入りな対応が必要な場合

 

建物が海沿いや工場の近くなどで外壁へのダメージが懸念される場合は、通常よりも劣化が進みづらい高額な塗料が必要になったりと、より慎重な塗装が必要になります。

海沿いの家は塩分を含んだ風によって塩害が発生していたり、海の照り返しによる紫外線での劣化、工場や幹線道路沿いでは粉塵等により外壁の汚染などがあります。

それ以外にも、東北や北海道などの寒冷地では、寒冷地向けの塗料を選定するなど地域に応じての対応が必要になります。

このような特殊要因が加わる地域では、費用の増加傾向にあります。

 

総二階の家の場合

 

建物の形状やデザインによっては、坪数が同じも外壁や軒天が広くなることがあり、その場合は塗装費用も高くなります。

具体的には、1階と2階が同じような作りをしている、「総二階」の場合に高くなると認識しておいてよいでしょう。

反対に、2階が1階より小さくなっていたり、斜めにカットされているようなデザインだと、坪数が広くても相場よりも安くなる場合もあります。

 

ハウスメーカーに依頼した場合

 

戸建て住宅を保有している方が外壁塗装の依頼をしようと考えた時に、まず相談するのは建設したハウスメーカーが多いのではないでしょうか。

実際に依頼すると、ハウスメーカーは外壁塗装の依頼を引き受けてくれますが、基本的にハウスメーカーは自社で外壁塗装は行っていません。

ハウスメーカーは多くの外壁塗装業者と共同で仕事を行っており、そのような業者に案件の下請けとして外注に出しています。この際、中間マージンというものが発生します。

窓口となったハウスメーカーは、実際に塗装工事は行わないのですが、お客様とのやり取りの費用や、紹介料という形で中間マージンをとるため費用が相場より上がってしまう傾向にあります。

下請け会社が、予算やスケジュールの関係で外壁塗装が出来ない場合は、孫請け会社と呼ばれるさらに下の業者に塗装工事を回したりもします。

そうなるとさらにマージンが発生してしまう事もありますので注意が必要です。

 

外壁塗装費用を安くするには?

 

 

外壁塗装を依頼する際に、最も気になることといえば塗装にかかる費用ではないでしょうか。

外壁塗装は人生で何度も経験するものではないので、見積書を見ても「そもそも適正な価格であるかどうかも分からない」なんていうということもあるでしょう。

 

費用を安く抑えたいとは思っていても、何の知識もなくとりあえず節約しようとすると施工品質が低くなり、かえって損をしてしまいます。

ここでポイントなのが、ただ安ければ良いから選ぶというわけではなく、正しい知識を持った上で適正価格であるか判断し、費用を抑えることが大切です。

この章では、失敗しないように必要な工事を把握し、できるだけ安くするためのポイントを6つご紹介します。

うまくいけば数万円安くすることも可能になりますよ。

 

助成金や補助金制度を利用する

 

地域の自治体が外壁塗装を負担に対し、助成金を支給する制度を実施しているというのをご存知でしょうか?

条件を満たした上で、補助金や助成金を受け取ることができれば施工費用を抑えることができます。

補助金額は各地方自治体によって異なりますが、外壁塗装リフォーム金額の平均約10万円~20万円で設定されている自治体がほとんどです。

国や市区町村が工事金額の一部を助成金という形で支払います。

代表的な助成金の種類を紹介します。

 

①住宅リフォーム資金助成

目的:地域事業者の振興      

条件:各地方自治体に所在する業者に工事を依頼し、復興を目的としている

 

②省エネ住宅改修補助金

目的:環境保護住宅の推進

条件:遮熱・断熱塗料を使って塗装を行うことで、環境保護を目的としている

 

そもそも助成金や補助金の制度があるかどうかは各地方自治体によって異なり、名称や内容も様々です。

こういった助成金や補助金は、工事が始まる前に申請しなければならないケースが多いため、

外壁塗装を検討している時点でお住まいの自治体の情報を確認しておくことが塗装工事費用を抑えるポイントになります。

 

 

外壁と屋根塗装まとめて依頼する

 

上記の項目で足場代についてご説明させていただきました。

屋根塗装、外壁塗装どちらも工事をする際は足場を設置します。

外壁と屋根塗装を別々に依頼するとなると、その都度足場代がかかってしまいます。

屋根も外壁も劣化によっていつかは塗装メンテナンスをする時が来るでしょう。

ですので、外壁塗装をするついでに屋根塗装も行ってしまえば、足場を組む費用が1回分で済むのでお得です。

もちろん、外壁塗装と屋根塗装をまとめるので一度にかかる金額は増えますが、いずれ必要になる工事ならば一緒に依頼してみましょう。

 

人気のない夏場や冬場の閑散期に依頼する

 

比較的気候が安定しているため、塗装が行いやすい春と秋は業者にとって繁忙期となります。

外壁塗装の費用を抑えるためには、逆に閑散期の夏や冬に依頼をするのがおすすめです。

交渉次第ではさらに安くしてもらえる可能性があります。

しかし、費用を抑えられたとしても肝心の施工がしっかりしていないと意味がありません。

一般的に夏場や冬場は気候が安定しないため、外壁塗装に不向きと言われることが多いですが、実はそうではありません。

季節の特徴に合わせて施工する技術と経験のある優良な業者であれば、実際のところは夏や冬が外壁塗装に不向きな季節というわけではないからです。

ですので、費用を抑えつつ人気の業者に修理依頼をしやすいこともあるので、時期に拘りがない方は閑散期に依頼することをおすすめします。

 

火災保険を利用する

 

火災保険は万が一の火事関連の事故が起きた時のための保険のイメージが強いかと思いますが、実は自然災害にも利用することが出来ます。

経年劣化による外壁塗装は対象外ですが、落雷や強風、ひょう、雪災などの自然災害による損傷が原因で外壁塗装が必要になった場合、認定されれば住宅向けの火災保険の補償が受けられます。

それ以外にも、風災・水災・雪災などによる被害、 飛来物での破損なども対象になる場合があるので、自然災害がどこまで補償範囲に含まれているのかも含め、自分が加入している火災保険の契約内容を確認してみましょう。

場合によっては保険を利用して無料で外壁修理が出来るかもしれません。

 

定期的にメンテナンスする

 

外壁塗装をなるべく安く抑えるには、定期的にメンテナンスを行うことも重要です。

一般的に外壁塗装工事を行う目安期間は10年に一度といわれていますが、外壁に触れて手に白い粉が付いたり、壁にヒビ割れが入った場合は10年経っていなくても劣化のサインです。

また、築年数が経つにつれて外壁にカビやコケ、藻が生えてきたり、日常の汚れが蓄積されるため、外壁はどんどん劣化していきます。

その場合何年も放置したままでいると、高圧洗浄では取り除けなくなり、高価格の特殊な薬品を使ったバイオ洗浄が必要になるので、余計に費用がかかってしまいます。

日常の汚れをいかに蓄積させないよう気にかけてメンテナンスするかで、外壁劣化の進行を防ぐことが出来ます。劣化の進行を防ぐことが出来ればその分費用も抑えられるので、少々面倒に感じることもありますが日頃から気づいた時にできる範囲でも洗浄しましょう。

 

外壁塗装費は現金払いがおすすめ

 

外壁塗装業者の多くが対応している支払い方法は、基本的に現金での支払いです。

銀行振込により現金を支払うという流れが一般的です。

しかし近年では、クレジットカード払いに対応している外壁塗装会社が増えています。

クレジットカード払いにした場合ポイントが付くのでお得に感じますが、外壁塗装業者はクレジットカード会社に支払い総額の23%の手数料を支払うことになります。

ですので、外壁塗装の値引き交渉がしにくくなります。

一方現金払いなら、クレジットカード会社に払う手数料がないためその分の値引き交渉が可能になることがあります。

それだけでなく、支払い記録が残るので支払いに関する外壁塗装会社とのトラブルを防ぐことにもつながります。

 

外壁塗装業者を選ぶ際に気を付けるべき3つのポイント

 

外壁塗装を検討している方の多くは、どの塗装業者に依頼すれば良いか悩むでしょう。

外壁塗装業者は数多く存在しており、素人から見るとスタッフの施工技術の実力の差が分かりにくく、どこが良質な業者なのか初心者では判断しづらいところです。

また、やっかいなことに外壁塗装業界は参入基準が低い分、悪質な業者がたくさん存在しているのも事実です。

思い出が詰まった大切な住宅。その外壁塗装によるリフォームを、ずさんな手抜き工事や相場よりも遥かに高い、高額請求といった業者とのトラブルは避けたいものですね。

 

そこでこの項目では、外壁塗装業者を選ぶ際に気を付けるポイントを3つご紹介します。

外壁塗装業者をしっかり選ぶことは外壁塗装のリフォーム成功に繋がるだけでなく、

損失を被ったり詐欺にあうことを避ける目的がありますのでしっかり把握しておきましょう。

 

見積もり内容・金額が適正か確認する

 

契約を交わす前に、見積もり書に記載されている価格が適正かどうかチェックしましょう。

相場よりも高すぎる業者に依頼するのは損ですし、価格が低すぎる場合も業者が工事費を削っているリスクがあるので危険です。

外壁塗装工事の見積もり価格は業者によって数十万円の差があったり、見積もりの書き方自体もバラバラな場合もあり、適当に選んで依頼をすると気付かないまま他の業者よりも高い料金を支払って損してしまいます。

ですので、複数社(最低でも34社)で見積もりを依頼して比較した上で相場を知ることは非常に重要です。

 

保証やアフターフォローがしっかりしているか確認する

 

塗装業者が入るべき保険にきちんと加入しているか、アフターフォローはしっかりしているかは必ず確認すべきポイントです。

万が一、従業員が作業中に事故や、工事に不備や欠陥があったり、家や人に被害があった場合、きちんと保険に加入している業者なら保険会社から費用の負担があります。

また、何事もなく無事に完成したはずが1年も経たないのに塗装が剥げてペラペラとめくれてきた。などの後々になって起こる不具合もあります。

その際に、業者へ連絡したものの、いろいろな言い訳をされて結局対応してもらえず逃げられた。

というようなトラブルの声も多く上がっています。

小さなヒビや多少の汚れはしょうがないですが、あまりにも気になる大きな不備がある時はすぐに直しに駆けつけてくれる業者を選びましょう。

保証とアフターフォローがしっかりした塗装業者を選ぶことによって、こういったトラブルを防ぐことが出来ます。

 

資格を持っているか確認する

 

外壁塗装業は、資格を持っていてもいなくても、どちらでも運営できてしまうのが現状です。

資格を保有している業者の方が安心かつ信頼性が高いため、良質か悪質な業者かを見極める判断材料にもなります。

外壁塗装を行う業者が持つ資格に、塗装技能士や外壁劣化診断士、外壁塗装マイスターというものがあります。

特に国家資格の一つである塗装技能士には1級~3級があり、それぞれ実技試験と学科試験に合格しなければ取得できません。

中でも塗装技能士1級になると、実務経験が7年以上あることが受験資格の条件の一つになっています。長年の実績と経験がなければ取得できないため保有している業者であれば信用力は大幅に増します。その知識や経験から、建物の劣化状況に合った的確な提案、優れた技能で塗装作業が進むので、安心して依頼できるでしょう。

 

見積もりを比較する際の注意点

 

上記項目で、複数社(最低でも34社)で見積もりを依頼し、比較した上で相場を知ることは非常に重要とお伝えしましたが、この項目では比較する際には何に注意が必要なのか、詳細をお伝えしていきます。

 

安ければ安いほどいい訳ではない

 

お伝えした通り、塗装費用は「材料・塗料代」「足場代」「人件費(工事代含む)」「運営費・諸経費」によって構成されています。

費用が安いということは、必然的にこのいずれかが他社より安いということになります。

「人件費(工事代含む)」を他社よりも削って安く出している場合は未熟なスタッフばかり集められていて、きれいで丁寧な塗装が出来ていなかったりしますし、「材料・塗料代」が極端に安い場合は、塗料などの材料をごまかして施工されるケースも考えられます。

もちろん工事工程の効率化を図り大幅なコストダウンを実現した塗装業者や、熟練の技術を持ちながら低価格で工事を受けている塗装業者も無いとは言い切れませんが、熟練の技術を低価格で販売するメリットは無いので、確率的にはかなり低いでしょう。

見積もり金額は、単純に価格だけを比較して判断するのではなく、見積もりをした塗装業者の信頼度と見比べて考えることが、失敗しない外壁塗装へとつながります。

 

塗装業者に直接頼んでも現場管理費が無い訳ではない

 

塗装業者に直接依頼をすれば、現場管理費はかからないと考えがちですが、実際には費用が発生します。

例えば塗装は技術力がものをいうのですべて自社職人だとしても、足場やコーキングの作業は、塗装業者が別の会社やスタッフに依頼するケースがあります。

この場合だと、手配の費用や現場管理の人件費が別途発生します。また会社の規模が大きくなると、工程管理や間接部門の経費も発生することから、自社職人で対応したとしても、現場管理費が発生してしまいます。

現場管理費は、施工会社にとって必要な経費項目なので、あるからと言って悪質と決める理由にはなりません。

 

中間マージン」はただの言い回し

 

外壁塗装に多いのが、地域に合わせて優良店を複数紹介しているサイトで、検索すると上位に表示されるポータルサイトと言われるものですが、それら紹介サイトの多くが、中間マージンが無くお得ですと謳っています。

しかし、紹介サイトは自社の利益を得るために中間マージンの代わりに、紹介料や広告料を塗装業者側に請求しているのが一般的です。

この紹介料や広告費を捻出するのは、結局のところ塗装で売り上げからの支払いになるので、中身としては中間マージンとなんら変わりが無いので、見積もりを依頼した先が信頼のおける会社なのか、金額は適正なのかで判断してみてください。

 

費用対効果と信頼度で最適な業者を選ぶ

 

塗装業者を選ぶ際には、相場からかけ離れた高い価格を提示されることだけでなく、相場から大きく下回る価格の見積もりを提出してくる業者も、信頼するには難しいです。

実際のところは費用対効果と、会社の信頼度で契約する業者を選ぶことが最重要だと考えていいでしょう。

費用対効果では、補修や塗装後のアフターサービス、塗料に関する説明とどのくらいの期間持つのか、ご自宅の外壁材や立地に合わせた塗料プランかどうかという効果の部分と、金額のバランスが取れているのかどうかという点です。

ただしサービスの項目が多いからと言って、費用が高くてもいいというわけでもありません。

今度のライフプランを考えて、自身に合ったサービス内容かをより吟味しましょう。

また会社の信頼度も選定の際は重要なポイントです。スタッフやコールセンターの応対品質はいいか、業界での実績は高いのか。

社員数や創業年数なども選定の基準にいれてみるのもいいでしょう。

 

まとめ

 

外壁塗装の費用相場や内訳、外壁塗装費用を安くする方法、塗装業者を選ぶ際に注意すべき点などをご紹介してきました。

外壁塗装工事にはまとまったお金がかかるものなので、誰もがすぐに用意できるものではありません。

しかし、必要な時期に塗装すること自体を後回しにして結局放置なんてことになると外壁の劣化がどんどん進み、最悪の場合外壁が大きくひび割れ建物が崩壊するなど大きなリスクを負うことになります。

塗装工事は相場がわかりにくいとは言われています。

しかし、上記でご説明させていただいた使う材料・塗料、人件費、足場代など一つ一つを細かく知ることによって、全体の費用相場が把握できるようになります。

そうすることで心ない業者に騙されることなく、満足のいく塗装工事ができます。

また、業者とのトラブルに合う可能性も少ないので、安心して業者に依頼出来ます。

費用に関しても全て自己負担になるわけではありません。

上記でご説明した補助金・助成金、火災保険を申請するといった方法を使えば自己負担額も減らすことが出来ます。

ご自宅の外観の印象を左右する大切な工事だからこそ、じっくりと時間をかけて複数の業者を比較し、さまざまな観点で多角的にチェックして最終的に依頼する業者を決めることが大事です。

外壁塗装は大切な家を長持ちさせる上で欠かせないメンテナンスです。

工事が終わった後に「別の業者に頼めばよかった」「他の業者の方が安くなるなんて知らなかった」なんて後悔が残らないよう、費用も仕上がりも満足できる理想の外壁リフォームを実現していきましょう。